#ぴろーとーく。定本『昔のともだち』
べっどるーむ。「定本」シリーズについて。
※べっどるーむ。「定本」シリーズとは。
過去の作品を再編集した現時点での「決定版」を、お手に取りやすいサイズと価格で読める単行本シリーズです。
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「定本」って言葉、かっこよくないすか。
まず、「定本」について、どんなものか簡単に説明すると、同じ作品でも媒体とか発行年によって違ってる部分があったりします。それを「これがこの作品の正しい形、決定版です」として出したものです。
とは書いたものの、この説明で合ってるかしら。ちょっと自信ない・・・(´・ω・`)。
とにかく、べっどるーむ。の「定本」シリーズはそういうものです。
で、今回はなんでそういうものを作ったのか。という話です。
だって、「あなたの作品、そんな何度も書籍化してないし、色んな版もくそもないやろ。」ですもの。
でも作りました。
それは、「まずはこれ」という本をつくる必要があるな。と思ったからです。
『昔のともだち』という作品について、概要を説明すると、べっどるーむ。設立以前の2021年6月頃、noteで自主的に週刊連載していた全6話の連作です。
この作品で、初めて編集者を通さずに、自由に描くという経験をしました。それが、「自分のサイトを作ってみようか」と思うきっかけになったので、あづまとべっどるーむ。にとって、大切な作品なのです。
この作品を本にするのは二度目です。アーカイブ全集『それでも死ななかった。』(2026年2月発行)にも収録しています。
全集は、2018〜2025年に描いた自主作品をほぼ全作と、巻末に時系列での解説文を収録していて、その期間のあづまが「何をしていたか・何を考えていたか」が、だいたいわかる本になっています。
今まであづまを知らなかった人が、「この人これまで何してたんやろ。」と思った時に、振り返ることができるように作った本でした。
でも、その目論見は外れちゃったというか、甘かったというか・・・。こういう本って、「既にあづまのことを知ってて、作家として興味がある、応援したい、好き」という人しか買わないんやなぁ・・・。ということです。
だって、純粋に「エンタメ」として消費するよりは、歴史、文脈に価値を感じる人が欲しい本の構成になってるから。なので、初見は入りづらい。そして、5000円は高い。(※ぼったくってるというわけではなく、「作品の価値がどこにあるのか。」という問題なので、あづまは適正な価格だと思っています。文脈の共有がない人にとっては、手を出しにくいという意味の「高い」です。)
もちろん、だから意味なかったなんて思ってません。なぜなら、作家としてレーベルとして、貴重な資産になるからです。
「入り口」としては機能しにくいかもしれないけど、その入り口を突破して、「もっと深く潜ってみたい」と思った人には、やっぱりこういう本は必要だし、あると嬉しいと思います。(あづまが読者だと嬉しい。)
で、私のレーベルは、そういう「深く知る」ための本は充実してるけど、「入り口」として気軽に読めるような本は全然足りてない。数冊本を出してみて、そういうことに気づきました。
そもそも、自分のレーベルを作った目的が、作家「我妻ひかり」の思考と表現を自ら編集・記録して、アーカイブ化する場所を作ることだったので。そっちに重きを置きすぎて、「知らない人に伝える」ことにまで、あまり手が回ってなかったな。と思います(´・ω・`)
活動の趣旨と、「何を考え何を作ってる人なのか」ということが伝わりきる前に、場だけ整えてしまった。
現状そういう感じなので、いくら宣伝したところで新しい人は入りづらいよなぁ・・・。と。
だから、ちっちゃくて、ページ数も少なくて、それ1冊だけで完結してて、「ぱっ。」と読める1000円以下の本。
そういうものを、入り口として作っていこう。
ということで、「定本」シリーズを始めました。(今回も前置き長かったですね(´・ω・`)!!)
その第1号として『昔のともだち』を選んだのは、やっぱり前に書いたとおり、べっどるーむ。立ち上げのきっかけになった作品だからです。
編集者や商業誌との関わりに悩んで、「ちょっと距離置きたいな・・・。」という疲労感、「もっと自由に描きたい」という反発の気持ち、「デジタルに変わったから色々覚えたい」というわくわく感、「これからどうしようかな・・・」という不安・・・。
そういう色々な気持ちがこもった作品です。
2021年って、5年前か・・・。
5年前は、みなさん何してましたか?
あづまは、この作品に描いたようなことを考えてました。
けど、今読んだって「おもしろかった」です。ちゃんと。
我妻ひかりの人生初連載漫画です。
楽しんで読んでもらえたら、それだけでもう「まる」です。
2026/06/17
我妻ひかり AZUMA Hikari
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べっどるーむ。「定本」シリーズ第1号です。
※「定本」シリーズとは、過去の作品を再編集した、現時点での「決定版」を、お手に取りやすいサイズと価格で読める単行本シリーズです。
あづまのことや、べっどるーむ。を初めて知った人が「まずはこれを読んでみようかな」と、お気軽に手に取れる本を作りたくて始めました。
『昔のともだち』
2021年6月頃、Webサイト「べっどるーむ。」立ち上げ以前に、noteで週刊連載(全6話・1話平均8ページ)していた作品です。
【あらすじ】
「俺」の妻子が旅行中、単身赴任先の東京で知り合った女性「さとちゃん」が訪ねてくる。
さとちゃんはプロの俳優を目指していたが、挫折して帰郷してきたという。
妻子が旅行から帰るまでの数日間、「俺」とさとちゃんは共に過ごすことになる。
さとちゃんが、全てをやめて帰郷した理由とは・・・?
B6判・本文52ページ(モノクロ)
2026年6月発行
※一部アナログ原稿のスキャンがあります。そのため、印刷が不鮮明に感じられる箇所があるかもしれませんが、不備ではございません。
「定本」の収録に際し、デジタルで補修することも考えましたが、あえてそのままの形で収録することにしました。
アナログ原稿特有のムラや掠れを、当時の作画の記録として楽しんでいただけたらと思います
※ご覧の環境によっては、カラーイラストの色味が実物と違って見える場合がございます。予めご了承ください。



